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花の俳句

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茄子(ナス)

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実らんと決意秘めるや茄子の花

茄子(ナス)はナス科ナス属の一年草である。
原産地はインドで、日本へは奈良時代に中国経由で渡来した。
名の由来には諸説があるが、夏にとれる野菜「夏の実」から「なすび」になったとする説が有力だそうである。
高さは50~100センチくらいになる。
葉は卵形をしている。
開花時期は6~10月で、薄紫色の花をつける。
「親の小言と茄子の花は千にひとつの無駄もない」といわれるように、茄子(ナス)の花は結実する割合が高い。
実の形は様々で、長ナス、卵形ナス、丸ナスなどの種類がある。
俳句では「茄子」「茄子の花」などが夏の季語だが、「秋茄子」のように秋の季語となるものもある。
写真は6月に埼玉県の春日部市で撮った。
学名:Solanum melongena


花図鑑
# by hana_haiku | 2007-07-26 19:35 | 夏の俳句

昼顔(ヒルガオ)

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昼顔はなぜか切なく薄化粧

昼顔(ヒルガオ)はヒルガオ科ヒルガオ属の多年草である。
原産地は日本で、万葉集にも容花(かほばな)の名で登場する。
北海道から九州にかけて分布し、道端や日当たりのよい草地などに野生化している。
海外では、朝鮮半島や中国にも分布している。
地下茎を持っているので、庭や畑などに生えると除去するのが大変である。
葉は長さ10~15センチくらいの三角形をしており、先は丸みがあり、根元は左右両側に突き出る。
互い違いに生える。
開花時期は5~8月である。
花径5~6センチくらいの淡い紅色をした漏斗形の花を咲かせる。
名前は昼間に花が開くことからきているが、場所によっては朝のうちから開花している。
夕方にはしぼんでしまう一日花である。
干して利尿薬とする。
なお、近縁種に西洋昼顔(セイヨウヒルガオ)がある。
見分けるポイントは苞(花のつけ根につく葉の変形したもの)の位置である。
昼顔(ヒルガオ)は萼の上に大きな苞が2枚ある。
西洋昼顔(セイヨウヒルガオ)は花柄の中間に小さな苞がある。
俳句の季語は夏である。
写真は6月に向島百花園で撮った。
学名:Calystegia japonica

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花図鑑
# by hana_haiku | 2007-07-25 19:33 | 夏の俳句

大賀蓮(オオガハス)

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天空に突き出すように古代蓮

大賀蓮(オオガハス)はハス科ハス属の多年草である。
1951年に千葉市にある東京大学検見川農場で、およそ2000年前の地層(弥生時代)から3粒の種子が発見され、そのうちの1粒の発芽に成功した。
発見者の大賀一郎博士の名にちなんで大賀蓮(オオガハス)と命名された。
「検見川の大賀蓮」は千葉県の天然記念物に指定され、千葉市の花ともされている。
葉の形は偏円形で水面から立ち上がり、水をはじく。
開花時期は6~7月である。
花の色は鮮やかなピンクで、花弁数14~20枚の一重咲きである。
朝には開花し、午後には閉じてしまう。
古代蓮(コダイバス)の別名もある。
俳句では、「蓮の花」が夏の季語である。
写真は7月に大船植物園で撮った。
学名:Nelumbo nucifera


花図鑑
# by hana_haiku | 2007-07-24 06:13 | 夏の俳句

岩煙草(イワタバコ)

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尼寺に紫添えて岩煙草

岩煙草(イワタバコ)はイワタバコ科イワタバコ属の多年草である。
本州から沖縄にかけて分布し、湿度が高く日当たりの悪い岩壁などに生える。
海外では、台湾にも分布する。
根際に生える葉が大きく、「煙草」の葉に似ているというのが和名の由来である。
開花時期は6~8月である。
10センチくらいの花茎を出し、紫色の花を数個開く。
観賞用にも栽培され、白花や桃花などの品種がある。
若葉を食用とし、胃腸薬としての効果もある。
俳句の季語は夏である。
写真は6月に鎌倉にある円覚寺の松嶺院で撮った。
学名:Conandron ramondioides


花図鑑
# by hana_haiku | 2007-07-23 19:04 | 夏の俳句

合歓木(ネムノキ)

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合歓の花揺らす揺り籠夢招き

合歓木(ネムノキ)はマメ科ネムノキ属の落葉高木である。
本州から沖縄にかけて分布する。
朝鮮や中国、南アジアなどにも分布している。
名前の由来は、夕方になると葉が合わさって閉じてしまう様子を例えたものである。
開花時期は6~7月である。
夕方になると枝先に十数個の頭状花弁をつける。
長く伸びた糸状のものは雄しべである。
樹皮や葉は生薬の合歓(ごうかん)、合歓皮(ごうかんひ)となる。
俳句では「合歓の花」が夏の季語である。
写真は7月に昭和記念公園で撮った。
学名:Albizia julibrissin


花図鑑
# by hana_haiku | 2007-07-22 14:04 | 夏の俳句