2007年 09月 02日
数珠玉をつなげなむなむ寺遊び 数珠玉(ジュズダマ)はイネ科ジュズダマ属の多年草である。 本州から沖縄にかけて分布し、原野や道端などに生える。 原産地は熱帯アジアである。 日本へは古い時代に渡来し栽培されていたものが野生化した。 草丈は1~2メートルである。 葉は玉蜀黍(トウモロコシ)に似た線状の披針形で、互い違いに生える(互生)。 長さは30~60センチ、幅は2~4センチで先が尖り、縁はざらつく。 中央脈は白く、つけ根の部分は茎を抱く。 開花時期は7~10月である。 雌雄同株である。 上部の葉の脇からたくさんの花穂を立てる。 硬くて艶のある壷(苞鞘)の中に雌花穂があり、その先に雄花穂が垂れ下がる。 果期になると、苞鞘は白、灰色、灰褐色、黒などに色づく。 これに糸を通して数珠のようにつなげて遊んだのが名の由来である。 根は生薬で川穀根(せんこくこん)といい、煎じて飲むとリューマチ、神経痛、肩こりなどに効く。 種子は川穀(せんこく)といい、煎じて飲むと美肌保全、健胃、解熱、利尿などの薬効がある。 写真は9月に都立薬用植物園で撮った。 俳句の季語は秋である。 学名:Coix lacryma-jobi 花図鑑 #
by hana_haiku
| 2007-09-02 17:52
| 秋の俳句
2007年 09月 01日
いつ実る秋海棠の恋模様 秋海棠(シュウカイドウ)はシュウカイドウ科シュウカイドウ属の多年草である。 原産地は中国である。 日本へは江戸時代の初期に観賞用として渡来した。 日本でも関東以西に野生で見ることができる。 いわゆるベゴニアの一種である。 名の由来は、花の色がバラ科の海棠(カイドウ)に似ていて、秋に開花することからきている。 草丈は40センチくらいである。 葉はゆがんだハート形をしている。 開花時期は7~10月である。 淡いピンクの長い花が下向きに咲く。 雄と雌が同じ株で、茎の上に雄花があり下部に雌花がつく。 別名を瓔珞草(ヨウラクソウ) という。 これは仏像の装飾具である飾り玉の瓔珞に例えたものである。 写真は7月に小石川植物園で撮った。 俳句の季語は秋である。 学名:Begonia grandis ssp. evansiana 花図鑑 #
by hana_haiku
| 2007-09-01 10:56
| 秋の俳句
2007年 08月 28日
帆を掛けて何が獲物の釣船草 釣船草(ツリフネソウ)はツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草である。 日本各地に分布し、山地の水辺ややや湿った場所に生育する。 草丈は50センチくらいである。 葉は互生し、広披針形で細かい鋸歯がある。 開花時期は8~10月である。 葉腋から花柄を出し、紅紫色の花を数個つける。 花弁は3枚で、上側に1枚あり、下側の2枚は左右に広がっている。 距が後ろに突き出て渦巻き状になっている。 花柄から下垂する花の形を釣船に見立てたのが名の由来である。 稀には花の色が白いものもあり、白花釣船草(シロバナツリフネソウ)という。 写真は8月に山形市野草園で撮った。 俳句の季語は秋である。 学名:Impatiens textori #
by hana_haiku
| 2007-08-28 19:21
| 秋の俳句
2007年 08月 22日
のほほんと隠元の花莢のそば 隠元豆(インゲンマメ)はマメ科インゲンマメ属の一年草である。 原産地は中央アメリカである。 日本へは明治時代の初期に北海道開拓使によって導入された。 和名の由来は、明の帰化僧・隠元禅師によって江戸時代にもたらされたことから来ていると言われる。 しかし、隠元禅師が持ってきたのは別種の藤豆(フジマメ)であった。 藤豆(フジマメ)は現在、関西の一部で栽培が続けられている。 隠元豆(インゲンマメ)には蔓性の品種と蔓のない品種がある。 また、莢ごと食べるものと中の豆を食べるものとがある。 草丈は蔓性のもので2~3メートル、蔓なしのもので30センチくらいである。 開花時期は7~8月である。 花径15ミリくらいの白ないし淡い紫色の蝶形の花をつける。 暖地では年に三度も収穫できるので三度豆(サンドマメ)の名称もある。 俳句の季語は秋である。 写真は7月の軽井沢町植物園で撮った。 学名:Phaseolus vulgaris #
by hana_haiku
| 2007-08-22 19:21
| 秋の俳句
2007年 08月 21日
夏萩やしな垂れ見せる色香かな 宮城野萩(ミヤギノハギ)はマメ科ハギ属の落葉低木である。 本州の日本海岸の山地に自生する毛萩(ケハギ)からつくられた園芸種だと考えられている。 樹高は1~2メートルくらいで、枝垂れるのが特徴である。 開花時期は7~10月である。 葉の脇に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、紅紫色をした蝶形花をたくさんつける。 別名を夏萩(ナツハギ)ともいう。 俳句では「夏萩」が夏の季語である。 写真は8月に神代植物公園で撮った。 学名:Lespedeza thunbergii 花図鑑 #
by hana_haiku
| 2007-08-21 19:22
| 夏の俳句
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